中古物件の選び方ガイド(滋賀の実例付き)
2025.12.15
リノベーション
中古住宅+リノベを考え始めたとき、
多くの方が最初につまずくのが、
「この中古住宅、買って大丈夫なんだろうか?」
という不安です。
見た目はきれい。
価格も予算内。
立地も悪くない。
それでも、
中古住宅は“見えない部分”で差が出ます。
滋賀の中古住宅には、
・地域ごとの気候条件
・築年数ごとの性能差
・構造による向き・不向き
・湿気や劣化の出やすさ
といった、判断に必要な前提条件があります。
このページでは、
滋賀で45年以上、新築・リノベ・中古住宅診断に携わってきた
ダイワ住研が、
「買っていい中古住宅」と
「避けたほうがいい中古住宅」
を分けるための、
実務的な判断基準をまとめました。
中古物件選びで最初に知っておくべき考え方
「安いから」は、判断理由にならない
中古住宅選びでよくある失敗が、
価格を最優先にしてしまうことです。
・相場より安い
・リノベ費用をかければ何とかなる
・あとから直せばいい
こうした判断は、
結果的に総額が膨らむ原因になります。
中古住宅では、
「安く買える理由」=「何かしらのリスク」
であることが多いためです。
中古住宅は「リノベ向き・不向き」がはっきり分かれる
すべての中古住宅が、
リノベーションに向いているわけではありません。
向いている家
・構造が健全
・劣化がコントロールできる
・性能改善の余地がある
向いていない家
・地盤や構造に根本的な問題がある
・劣化が進行しすぎている
・費用対効果が合わない
この見極めが、
中古物件選びの核心です。
滋賀で中古住宅を選ぶときの5つの判断基準
① 築年数は「古い・新しい」ではなく「時代背景」で見る
築年数は、
単純に「古い=ダメ」ではありません。
重要なのは、
建てられた時代の住宅性能基準です。
築年数別 中古住宅の特徴(滋賀)
| 築年数 | 特徴 | 注意点 | リノベ適性 |
|---|---|---|---|
| 〜1980年 | 断熱・耐震が弱い | 大規模改修前提 | △ |
| 1981〜2000年 | 新耐震だが断熱不足 | 性能改善が必須 | ○ |
| 2001〜2010年 | 構造安定・性能中 | 間取りが古い | ◎ |
| 2011年〜 | 性能水準が高い | 価格とのバランス | ◎ |
滋賀では、
1980〜2000年代の中古住宅が最も多く流通しています。
この年代は、診断と性能改善を前提に選ぶことで、
新築同様の快適さを目指せます。
② 構造によって「できるリノベ」が決まる
中古住宅は、
構造によってリノベの自由度が大きく変わります。
構造別 リノベ向き・不向き
| 構造 | 特徴 | 向いているリノベ | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 木造在来 | 間取り自由度高 | フルリノベ | 湿気対策必須 |
| 2×4 | 気密性高い | 性能向上 | 壁撤去制限 |
| 軽量鉄骨 | 強度安定 | 部分リノベ | 結露対策重要 |
| 重量鉄骨 | 大空間 | デザイン重視 | 断熱施工注意 |
構造を知らずに物件を選ぶと、
「やりたかった間取りができない」
という事態が起きます。
構造と特徴を知れば、やりたいことの実現が見えてきます。
③ 滋賀特有の環境条件を考慮する
滋賀の中古住宅で見落とされやすいのが、
地域ごとの住環境条件です。
・湖岸エリア:湿度が高く結露が出やすい
・山手エリア:冬の冷え込みが強い
・市街地:風通しが悪く湿気がこもりやすい
これらは、
断熱・気密・換気計画と密接に関係します。
ここをしっかりすれば、冬の結露、夏の結露を防ぐことができます。
④ 見た目より「劣化の進行度」を見る
中古住宅では、
内装がきれいでも安心できません。
チェックすべきは、
・床下の湿気
・柱や土台の状態
・屋根裏の雨漏り跡
・断熱材の欠損
これらは、
専門家でないと判断できない部分です。
⑤ 購入前に「診断できるか」が最大の分かれ道
中古住宅選びで、
最も重要なのがここです。
購入前に、きちんと建物を診断できるか。
これができない場合、
中古住宅選びは「運」に近くなります。
ダイワ住研では、
既存住宅状況調査士(住宅診断士)が在籍し、
床下・屋根裏・構造・劣化状況を専門的に確認しています。
また、宅地建物取引業の免許を持つ工務店のため、
「建物の状態」だけでなく
「この物件を購入して問題ないか」という
不動産としての判断も同時に行えるのが特徴です。
実例で見る|滋賀でよくある中古物件の判断ケース
価格は魅力的だが、診断で見送ったケース
・築30年
・立地良好
・価格が相場より安い
診断の結果、
床下の湿気と構造劣化が進行。
リノベ費用が大きく膨らむため、購入を見送りました。
築年数は古いが「当たり物件」だったケース
・築25年
・構造健全
・劣化が軽微
断熱・耐震を計画的に改善し、
新築同様の快適さを実現できたケースです
これらの判断は、
住宅診断士としての調査結果と、
宅建業者としての取引判断をもとに行っています。
文章だけでは判断が難しい方へ
構造まる見えスタジオで「見て理解する」
ダイワ住研では、
中古住宅の不安を“体感で解消する場”として、
中古住宅リノベ 構造まる見えスタジオ
を設けています。
・断熱の違い
・構造の違い
・結露の起き方
・施工精度の差
を、実物で確認できます。
まとめ|中古物件選びは「順番」と「判断基準」で決まる
中古住宅選びで失敗する多くの原因は、
知らなかったことではなく、
正しい順番で判断できなかったことです。
・構造を見る
・劣化を見る
・環境条件を見る
・診断する
この順番を守れば、
中古住宅+リノベは
新築と同じように快適で安心な住まいになります。
ダイワ住研には、
住宅診断士と宅建免許資格者が在籍しており、
物件探しから診断、リノベ計画まで
ひとつの窓口で判断できる体制を整えています。
「この中古住宅、どう思いますか?」
その一言からで構いません。
お気軽にご相談ください。





